国道413号・山伏峠旧道

調査日:2016.9.10

下の画像は山伏峠周辺の地形図である。
峠前後の国道から、いかにも旧道な小道が分岐している。

今回、紹介するのは国道413号の山伏峠にある廃隧道である。

10:20
現在地:山梨県山中湖村平野
現在地は峠南側の現旧道交点。ここから旧道を100mほど進むと廃隧道があると思われる。

歩くこと1分で左手に隧道が現れる。画像右側には作業場(廃墟だったかもしれない)があるようで路面自体はいたって普通だったが、現役当時は隧道を出た直後に右急カーブという運転手泣かせのポイントだったのではないだろうか。

【山伏隧道】
昭和7年竣工、延長125m、幅員2.9m、限界高3m

隧道へ進入。路面はコンクリートで舗装されている。
現道にある山伏トンネルの竣工が昭和57年3月、主要地方道津久井山中湖線の国道指定が同年4月であるから、この隧道が国道の構造物に指定されたことはないのかもしれない。

次第に路面に泥が堆積し始め、視界が水蒸気に包まれる。

振り返って撮影。閉塞部手前の20m程度については巻立てに一部コルゲートが使用されている。

閉塞を確認。粘土の高い泥が厚く堆積しており、これ以上進むと足が抜けなくなる恐れがあったのでここで引き返す。
続いて現道を通り、道志村側の確認に向かう。

10:44
現在地:山梨県道志村
山伏トンネルを抜け振り返ると左へ分かれていく旧道敷が確認できる。

2車線道路だったようで、アスファルトが露出している箇所ではセンターラインも確認できる。
しかし、山伏隧道の幅員は3m弱しか無く、片側交互通行を強いられただろうから、路線上のボトルネックになっていた可能性が高い。

更に進むと道に土砂が積まれており、行き止まりとなる。

山伏隧道の道志村側は上部30cmほどを残して埋められている。扁額は確認できなかったが、後日調べると別の場所に移されたようだ。


(完結)


参考資料

隧道データベース http://tdb.the-orj.org/view.php?no=697
道志村・村のあゆみ http://www.vill.doshi.lg.jp/info/info.php?if_id=35&ca_id=14
廃線隧道のホームページ・山伏隧道 http://haisentn.s78.xrea.com/yamabushi/1.htm


変更履歴

2017.1.7 公開
2019.3.10 移転に伴う改訂

1 件のコメント:

  1. 国道412号の前身、津久井山中湖線は
    1959年5月(神奈川県は1960年4月)に一般県道に認定、
    1965年に主要県道へ昇格され、
    神奈川県道36号・山梨県道15号津久井山中湖線となりました。

    1981年4月、一般国道413号(山梨県富士吉田市~神奈川県厚木市)が指定され、
    1982年4月に津久井山中湖線は国道となりました。

    413号終点は1993年4月に相模原市橋本へ変更されています

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