峠に着いてから遅い昼食も兼ねて休憩をとることにしたが、太陽も山の間に入り始めており、気温1度の中で座り込んでいると早々に手足が悴んできたので、速やかに出発することにした。(日没まで時間もないしな。)
峠には東京水道水源林の標石がある。山梨県の山奥まで東京都の水源林が続いていることに感心しつつ、極僅かに帰ってきた気持ちになった。
路面に残っているブレーキ痕が生々しい。この日もこの先数カ所で路面凍結していた。
第9回で紹介するのは柳沢峠北側にある2箇所の旧道である。
15:21
現在地:山梨県甲州市塩山上萩原
左に続く平場が旧道で800mほどの距離がある。
旧道にはキロポストが残っている。
入口から100mほどで左へカーブする。キャンプ場の案内板が残されていた。
ここも廃道化工事が施されており、路面の随所に「コブ」があるため自転車に乗るのは難しい。
一見整地されているように見えるが、落ち葉の下はデコボコだ。また枝が横倒しになっていたりする。
再びキロポストを発見。
現道から一番離れた場所で沢を渡る。橋は現存していないので沢に降りる。流れも少なかったので簡単に渡ることができた。
沢を渡った先の路盤は今までより状態が良い。
一度現道に接近するが、合流せずにすぐに離れていく。
更に進むと前方にショベルカーを見つけた。道形が消失するので一瞬焦った。
広場(残土処分場?)に出て周囲を見渡すと、道形を見つけられたので復帰する。
ここからは現在でも車両の出入りがあるようだ。
下りの砂利道を進むとゲートがあり現道に合流する。
現道に架かる橋の銘板や航空写真から現道が開通したのは2000~01年と思われる。
15:45
現在地:山梨県甲州市塩山一ノ瀬高橋
先程の合流箇所から4.4km下ったところ。脇道感溢れる左折する道が旧道。
左折すると脇道にはいささかオーバースペックの2車線道路があり、国道の旧道であることがわかる。
アングルの方向に橋台が残っているが、ごちゃごちゃしていてわからないな。
一応当時の青看が残っている。
現道を通って反対側にやってきた。
小屋の向こうに旧道がある。
こちらには道路標示、デリネーター、青看と結構色々残っている。
残っている青看からここに架かっていた橋が「落合橋」であることが分かった。
現道に架かる橋も「落合橋」であり、付替えが行われたのは1988年頃と思われる。
おまけ〜黒川通り〜
藤尾集落の東側から丹波山村の羽根戸トンネル手前にかけて柳沢峠が開かれた当時の道が多摩川右岸に残っている。入口部分だけ見てみた。
現道から1本の吊橋が掛かっている。
普通に歩く分には踏み抜いたりはしないだろうが、ロープが張られ通行止の措置が執られている。
橋を渡ってすぐのところ。改めて通行禁止を通告される。
この日はこれより奥へ進むことはしなかった。
橋の名前は藤尾橋といい昭和43年に架けられたとある。
占用許可標識から、状況が変わらなければ平成31年までは残置される。
近年の踏破記録を見る限り、日原の明治大正道と同等かそれ以上に荒廃しているようだ。一度通しで歩いてみたいが、それは次回の宿題としたい。すぐに撤退するという事態も無きにしもあらずではあるが……
(>>探索しました。)
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